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​活動レポート

J-CLIL関西支部2025大会

  • 3月5日
  • 読了時間: 3分

更新日:3月8日

▶︎日時:2026年02月21日(土) 13:20

▶︎場所:大阪成蹊大学相川キャンパス

▶︎テーマ:ことばと内容の交差点:CLILでつなごう」


2025年2月21日に開催された本大会では、小学校・中学校・高等学校の各校種におけるCLILの実践事例が報告された。言語を単なる「知識」としてではなく、未知の事象を理解し、他者と協働するための「道具」としてどう機能させるか、具体的な授業デザインと教員の役割に焦点を当てた議論が展開された。


第1部:小学校における「橋渡し」としての言語戦略

報告者:平山伸正(札幌市立鴻城小学校)

「授業に日本語は必要?-内容と言語をつなぐ架け橋の実践事例」

小学校の英語教育において、日本語の使用比率は常に現場の課題である。平山氏は、日本語を排除するのではなく、学習内容と英語をつなぐScaffolding(足場かけ)として戦略的に活用する意義を説いた。

ワークショップでは、英語絵本に登場する「Talcum Powder」という語彙を、児童にいかに理解させるかをグループで検討した。また、授業での教員と児童の発話を丁寧に分析し、文脈や視覚情報、既習の知識を組み合わせ、児童が自ら意味を推測し、納得に至るプロセスこそがCLILにおける思考の活性化であることを示唆した。、そしてあくまで英語をベースとしながらも教員の日本語使用がそれをサポートできる可能性について、会場で共有する有意義な時間となった。



第2部:高校における多角的協働と発信への昇華

報告者:乾まどか(大阪教育大学附属高校天王寺校舎)・井村有里(四天王寺大学)

「英語から生徒の好奇心を広げる教科横断の取り組み 〜小惑星OUMUAMUA〜」

第2部では、未知の天体「オウムアムア」を題材とした、英語・理科・数学・国語・音楽の教科横断型実践が報告された。本実践の核心は、教員チームによる多方面からの協働体制にある。日常では扱うことのない「億単位の大きな数字」を英語で計算する数学的アプローチや、廊下で太陽系のスケール感を実感するために惑星を配置する空間演出は、参加者の知的好奇心を強烈に刺激した。

この取り組みの質の高さは、J-CLILの大会において、高校生自らが英語で研究発表を行うという形で結実している。教員の組織的な協働が、生徒を「学ぶ側」から「英語で発信する側」へと成長させた素晴らしい事例であった。


















第3部:中学校での「誰かのための」スパイス調合

報告者:島﨑圭介(教育委員会)・伊藤由紀子(大阪成蹊大学)

「世界をまたぐカレースパイスー中学校における実践紹介ー」

第3部では、中学校の検定教科書を用いて、身近な「食」をテーマにした「世界をまたぐカレースパイス」の実践が報告された。生徒が「誰かのためにスパイスを調合する」という利他的なタスクを設定することで、言語能力の壁を超えた能動的な参加を引き出した。実際にスパイスを調合する体験ができ、会場で大変活気のあるワークショップとなった。「誰にでもできるちょっとしたCLIL」という提案は、日々の授業に即座に導入可能な指針として、多くの参加者に示唆を与えた。



おわりに

本大会の3つの発表に共通していたのは、「言葉の壁を超えて、児童生徒らの思考が動き出す瞬間」を大切にされていることであった。小学校から中学校に向けて架けた橋が、中学校で世界の発見につながり、高校で知的好奇心の爆発へと向かっていく。そのような校種を超えたバトンパスの大切さを改めて実感した、実り多い一日であった。

 
 
 

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